電車で座っていたら、目の前に親子らしき女の人2人が来た。どうやら娘は反抗期バリバリの高校生で、母親のことが嫌いらしかった。母親は悲しそうな顔で、娘を諭していた。なにやら娘がワルいことをしそうな気がするといった口調だった。娘は終止、母とは反対の方向を向いていた。2人とも無言になり、電車の揺れだけが伝わってくる。車両が大きく揺れて、母の、指輪をした左手が、娘の、指輪をした右手に触れた。娘の手はびくっとして、その緊張が母の手にも伝わって、びくっ。母は家があるのだろう駅で何か言いながら降り、娘は無言のまま大阪駅で降りた。

 とても悲しい気分になった。


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