内野聖陽と伊藤歩の2人芝居でした。15年ぶりに再会した男女。以下ネタバレ含みます。


 無機質で人形のような言動・振る舞いの彼女ウーナ。
 呼ばれて来たものの焦って慌てて会議室から逃げ出したがる彼ピーター。
 彼女は過去の自分たちの愛を見極めるために彼の会社に押し掛け、彼は自分の名前や過去を掘り返したくなくて流そう流そうとする。
 この15年間の苦しみ、居場所を変えなかったことで好奇の目で見られ続けたことよりも本当のことを知らされなかった苦しみを、彼を責める口調で彼女は語り出す。
 レイ、どうして12歳の自分に手を出したのか、と。
 キャリアを積み年を重ねながらも、どこか後ろめたさを感じさせる口調で彼は説明する。
 自分は世間に言われているような異常ではない、6年服役してすっかり違う自分になった、5歳上の恋人もいる、と。
 私たちのことを知っているのか、とウーナ。
 もちろん、付き合って半年で言った、とレイ。
 あなたが本気で私を愛していたってことも?
 ・・・。
 15年前の最後のすれ違いを語り合う場面で、お互いの感情がぶつかり合う。
 ウーナはどんどん情緒不安定に、レイはどんどん冷静に。
 お互いの感情が拮抗して頂点まで達し、本能の赴くまま身体を重ねようと・・・した。
 しかしレイはできなかった。
 道徳心?罪悪感?危険本能?帰巣本能?
 家で自分を待つ存在、が、いたから?

 ピーター、ここにいたのね!
 2人芝居に3人目、恋人の連れ子登場。
 ママは知ってるの?
 空気を敏感に察知したのかレイを責めるような口調の幼い娘。退出。
 激高し縋り付いてくるウーナと、振り払うように出て行くレイ。
 終幕。


 最後のどんでん返しがー。なんとでもとれる最後の5分間。緊迫感が半端じゃない。
 上記のあらすじは、あるかり色に着色されているので、客観性には乏しいです。話を1つの視点から見たらこうなった、というふうに受け止めてもらえると嬉しいです。結末は・・・御自分の目でどうぞ☆

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